いつまでもあなたの

ディズニーから帰ってきたその晩、母から電話で
再検査の結果を伝えられましてね・・・

ただそのことを、
自分としても驚くほど「あっさり」聞き入れてまして、
そのことでかえって(なんでなん・・・?なんでこんなにあっさり聞けるの?)
って考え込んでしまいました。

特に、泣けるわけでもなく、
後悔するわけでもなく、
あせるわけでもなく、あっさりと受け入れて。

ま、とにかく明日、直接話をしよう、と、そのときはそう
思っただけでした。

布団に入るまえにアルバムを見てみようと思いました。きっと、
涙がダダ流れになるんだろうな・・・と
覚悟してね。


しかし、あっさり見終わってしまい拍子抜けしました。
なんでなん・・・?ってまた思って。


今までの自分は、母にとってどうであったのか?
もっとやれること、してあげられること、逆に
しちゃいけなかったこと、してあげなきゃいけなかったこと・・


俺はどうだった?
俺はよかったのか?


母にとって俺は・・・
母にとって俺は・・・
母にとって俺は・・・


後悔とか、自責の念とかが噴出し、自己嫌悪の波にもまれながらも
その中で、「母とのこれから」を見出せれば・・・
って思ったんです、
「母にとって」、「母のために何が?」
って思ったんです、
けど、
無いんです。
何も、特にこれといって。


そんななか「ふっ」と沸いた感情がありました。これは
伝えねば、と。


「俺は幸せですよ」って。
俺はほんとに幸せな思いしてますよ、ありがとう、って。
あなたのわたしはほんとに幸せにしてます、今に感謝してますって。


神様に感謝します。こんな機会でもなければ心底母に感謝することは
なかったかもしれません。
きっと、母は病を克服しさらに残りの人生を謳歌するでしょう、俺がそう
してもらうと決めてますから(笑)
この期に及んで母に無理をいいました、「親父を看取ってからにしてくれ」
母は、笑ってました。


「相手の立場に立つ」とは、こういうことか、とも思いました。ただ、正解
かどうかはわかりませんがね(笑)


これからは母にしつこいぐらい伝えていきたいと思います。
「俺はしあわせだから」と。


それと、最期の時にこう伝えられるように・・・


「生まれ変わったらまた俺を産んで、おかあさんになってね」って。